柱を露出する日本古来の「真壁」
「真壁」(しんかべ)とは?
「真壁」(しんかべ)とは、柱や梁等を見せたまま納める壁のこと。
建築構造要素を見せたままにして、その間に壁材を配置する壁の仕上げ方法で、日本家屋や寺社仏閣で多く見られる日本古来の技法です。
古くても立派な梁
リフォームのご依頼を受け、現地調査させていただきましたら、当時の大工さんが丁寧な仕事をしているのがわかりました。立派な梁は、今ではとても貴重な素材です。
古くても立派なものですね。重厚があり、木の温もりが感じられるのが特徴です。
セルフビルドで梁と柱を研磨
こちらは、私どもでもフォローさせていただきながら施主様自ら、梁・柱の研磨と壁・天井の漆喰仕上げをしていただきました。
その分コストを抑えることができますし、何より記念として思い出にも残ります。
真壁は純和風住宅や和モダン住宅で多く採用されています。
最近では、古民家のリフォームなどでも立派な梁を活かしたデザインを多く見かけます。
吹き抜け部分を真壁にすれば、開放感のある空間に仕上がります。漆喰の塗り壁と無垢の木の相性の良さも抜群です。天然の無垢材も良い香りがしますが、漆喰もほのかにいい香りがします。
木が呼吸できる「真壁」
木は、生き続けている
木は伐採されて材木となってからも呼吸を繰り返し、生き続けています。
ヒノキは伐採してから300年位が一番強いと言う実験結果が出されています。
木は、今伐り出したばかりのものよりも、時を経て熟成されたものの方がより強度を増していくのです。
正倉院の宝物は、檜(ヒノキ)と杉(スギ)で何百年も守られてきました。
木は呼吸し、生きています。
木は、建築材料として最高の素材と言っても過言ではありません。
木が呼吸できる「真壁」
リフォームでは、柱や梁が現しになっている伝統工法「真壁づくり」を採用しました。木を壁から出すことで、木が呼吸して調湿してくれる心地よい空気環境になるからです。
杉には、調温作用、調湿作用はもちろん、オゾンや二酸化窒素など宝物を劣化させるような物質を吸着してしまう機能があることが、最近になってわかってきました。
木のぬくもりや心地よさを「見て」「触って」「感じる」ことができる「ここちええ家」。五感を通して、住む人にリラックスや癒しをもたらしてくれます。