キッチンのリフォームでは、おしゃれで開放的なオープンキッチン(対面キッチン)を選択される方が増えています。
一方、リビングやダイニングから丸見えになることが気になるという声も多いのです。
このお悩みを解決できる「腰壁」をご存知でしょうか?腰壁とは、腰の高さの壁のことです。キッチンでの腰壁とは、キッチンとダイニングやリビングの境につける壁のことです。
今回は、キッチンリフォームでポイントとなる「目隠しとして腰壁を付けるかどうか」お悩みの方に向けて、腰壁あり・なしのメリットとデメリット、施工事例をご紹介しましょう。
腰壁ありのキッチンのメリット
調理中の手元やシンクの汚れ・モノが隠せる!!
開放感やおしゃれ感を追求したいなら、フルフラットキッチンがベストでしょう。
しかし、キッチンは家の中でも雑多なモノが多くて散らかりやすい場所です。
キッチンが丸見えになるのはイヤだな〜
生活感満載のキッチンが丸見えになるのはイヤという方には、リビングやダイニングからの視線を遮ってくれる腰壁をつけることをオススメします!
また、汚れた調理器具や食後の食器類が溜まったシンクも見せたくありませんが、すぐに片付けなければならないというのは、大きなプレッシャーです。
腰壁があれば、片付けに追われることなく、食後のひとときをゆったりと過ごすことができます。
気になる油はねや水はねを抑えられる
キッチンは、水や油などの汚れがとても気になる場所です。特に油はねは、コンロから半径1.2mのところまで届くのをご存知ですか?
コンロの前に壁がある場合、80cmほどの高さにまで油がはねますが、さえぎるものがないフルフラットキッチンの場合だと、ダイニングやリビングに油や水が飛んでしまうのです。
キッチンのベタベタ汚れがダイニングやリビングにまで広がるわけですが、腰壁を付けることでお掃除の手間を減らすことができます。
小物を置くスペースやコンセントを設置できる
フルフラットキッチンには、物を置くスペースがあまりありません。しかし腰壁を付けると、収納スペースを設けることができます。
また、使い勝手の良い場所にコンセントを付けることもできるため、キッチンでの作業がとても楽になるというメリットも期待できます。
腰壁ありのキッチンのデメリット
開放感やおしゃれ感が損なわれる!?
腰壁を付けると、フルフラットキッチンのような開放感やおしゃれ感が損なわれてしまう!!という声を聞きますが、実際はどうでしょうか?お洒落なキッチンの事例も多数ございます。
腰壁の高さや形状、デザインを工夫すると、
生活感を上手に隠しながらインテリアとしての機能をもたせることができます!
腰壁あり|事例1
腰壁あり|事例2
腰壁がモノの置き場になりがち
腰壁には、つい気軽に元を置いてしまいがちです。結果的に雑多なモノがあふれてしまい、おしゃれとは程遠い状態になってしまうこともあります。
腰壁はあくまでも一時的な置き場!
グリーンやおしゃれな雑貨のような見せたいモノ以外は置きっぱなしにしないように心掛けるとよいでしょう。
腰壁ありの施工事例
神崎郡 A様邸 キッチンリフォーム
キッチンリフォームで、目隠し腰壁とダイニング側にカウンターを設置しました。
朝食はキッチンカウンターで、くつろぐ時はリビングで、家族の時間を楽しく過ごせます。
A様邸キッチンリフォームのbefore/afterはこちら。
加東市 K様邸 キッチンリフォーム
キッチンに腰壁+吊戸棚で、収納スペースを確保しました。
腰壁とディスプレーのようなカウンターのあるタイプを採用。吊戸棚で隠してしまう収納は目線から上の位置の空間を収納として活用でき、また調理スペースが狭くなることもありません。
加東市 T様邸 キッチンリフォーム
暗くて寒かったLDKを、リビングと一体化した明るく機能的な対面キッチンにリフォームした事例です。
腰壁付きの対面式キッチンで完全に手元が隠れつつも、キッチンに立ちながらリビングの様子は十分に見えるため、開放感を失わずに済みます。
自然素材である無垢材を、ふんだんに使用しました。また、ダウンライトがリビング全体に均等に配置されているため、リビングのどこにいても明るく感じるでしょう。
腰壁なしのキッチンのメリット
解放感とおしゃれ感を満喫できる
視界をさえぎるものがない腰壁なしのキッチンは、解放感とおしゃれ感を満喫できます。また、リビングやダイニングとの一体感も見逃せません。
ご家族とキッチンとの距離が近いため、ご夫婦で一緒に料理をしたり、お子様が自然にお手伝いをしたりするようになるかもしれません。
腰壁なし|事例1
腰壁なし|事例2
片付けが上手になる
腰壁がないと、キッチンが丸見えになります。雑然としたキッチンを見せないためには、いつもキッチンをキレイにしておくことです。
毎日キレイなキッチンの維持を心掛けていると、自然に片付けが上手になります。また、汚れ物をできるだけ出さずに調理することもできるようになり、家事の時短も夢ではないかもしれません。
腰壁なしのキッチンのデメリット
丸見えキッチンのプレッシャー
解放感とおしゃれ感の代償として、丸見えキッチンのプレッシャーに耐えられるかどうか悩んだ末、腰壁ありを選択するというケースが多く見られます。
ご家族が多かったり、自宅で食事をすることが多かったりするファミリー層のお客様は、腰壁ありを選択した方が安心です。
掃除の手間が増える
さえぎるものがない腰壁なしのキッチンでは、油や水が広い範囲に飛び散ります。油はねや水はねは、時間の経過とともに落ちにくくなるものです。
また、リビングやダイニングの調度品についた油はねや水はねがシミになってしまうこともあります。
調理の後はできるだけ早く掃除する必要がありますが、毎日のことだけに、この手間は結構大変なものです。
腰壁なしの施工事例
施工事例1
キッチンの周りに壁がないアイランドキッチン。設備というよりはインテリアの一部であり、おしゃれで開放的なキッチンになりました。
大勢でキッチンの周りを囲んで、会話をしながら一緒に調理をすることも可能です。
施工事例2
キッチンに腰板を付けると、見た目の解放感が損なわれるだけでなく、実際にスペースも狭くなってしまうのが欠点です。
LDKを広くとれない場合、腰壁なしのキッチンにすることでゆったりとした空間をキープできます。
腰壁あり・なしは生活スタイルや希望で選んで
腰壁あり・なしにはそれぞれメリット・デメリットがあります。けれどもメリットを最大化しながらデメリットを抑えることは可能です。
後藤工務店では、お客さまの生活スタイルやご希望に合わせて、オリジナルの腰壁のほか、目隠しやカウンターなどの造作家具をご提案しています。
今お使いのキッチンで「不便だな~」とか「こんなのがあればな~」と思われることをメモしておかれると、リフォームの際にとても役立つのでおすすめです。